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2022/10/17

福岡県那珂川市 成竹区わくわくサロン「楽しく学ぶ防災講座⑭」10/14

天野 時生(福岡県防災士)

 2022年10月14日(金)那珂川市成竹区において成竹区わくわくサロン「楽しく学ぶ防災講座」を開催しました。コロナ禍の中、3年振りの開催となりましたが、高齢者17人、社協職員1人の計18人集まり「命を守る」~成竹区地区防災計画の実践~と題して楽しく防災を学びました。
 平成20年の6月に第一回の防災講座を開催して以来、今年で14回目となりました。今回のテーマは、先月9月に発生した台風14号の対応と参加者ひとり一人の災害リスクを検証し、地区防災計画の実践を確認するものです。
 まず台風14号について、9月14日の台風発生のニュースを題材に、どう考えたかを問い、実際に九州に上陸し那珂川市に最接近した19日までに何をしたのか、何をすべきだったのかを確認しました。その際、個人、小組合、自主防災会の動きが平成20年に作成した成竹区地区防災計画の実践であることを再確認し、地区防災計画の重要性を認識しました。
 次に「検証 あなたの家、周辺は大丈夫?」では、参加者ひとり一人の自宅周辺を事前に防災士が検証し、ハザードマップと写真を見せながら皆で災害リスクを考えていきました。ハザードマップの見方について説明し、自宅が土砂災害警戒区域内にあるのか、浸水は何メートルなのかを確認。そして、実際に区内を歩いて災害リスクを撮影した写真を見て、冠水する道路、危険な用水路や側溝、土砂災害が懸念される竹林、避難経路等、一軒一軒を丁寧に解説、説明しました。
 私が意外だったのは、土砂災害警戒区域であるのか、浸水がどのくらいあるのかが認識されていなかったことでした。「私の家はどうなの?」とか「こんなにリスクがあるとは知らなかった」と驚いていました。
 今回特に強調したのは「災害を自分事として捉える」ことでした。自分の家のみならず、他の家の災害リスクも共に考えていく、その作業を通じて自分事として捉えると同時に地域コミュニティの大切さを学びました。
 参加された社協職員からは「こんなに地域密着した防災士の人は見たことありません。大変皆さん心強いですね、すごいです」と賛辞をいただき恐縮いたしましたが今後も命を守る防災・減災活動に尽力していきます。