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2023/07/21

福岡県那珂川市 豪富被災状況 7/10

福岡県防災士 天野 時生

 令和5年豪雨(仮称)の被災状況について報告します。7月10日(月)未明に九州北部地方に発生し、大きな被害が発生しました。那珂川市においても甚大な被害を受け、10日経った現在も復旧活動が行われています。
 私は那珂川市成竹区の自主防災会とともに防災士として大雨に対する活動を行いました。避難指示が発令されたのは10日午前2時頃です。8日から大雨対応を行っていましたが、9日の夜、一旦自宅に戻ったところの避難指示でした。すぐに防災会役員とともに災害対策本部を設置している公民館に集合し、避難誘導等を行いました。道路は冠水し、川は濁流、越水し道路や畑を流れ下りました。いつも対応している防災役員は、「命の危険を感じた」と濁流を前に車の中で待機するほどでした。夜が明けるといたるところで被害が発生しており、被害状況を整理すると39件の土砂崩れと道路損壊等があり、「50年、70年住んできたがこのようなことは初めてだ」とベテラン防災役員が言われていました。私は、今回の災害は10日の線状降水帯だけではなく、6月30日からの大雨からの一連の災害と感じています。この10日間に大雨警報等発令され、雨が降ったりやんだりを繰り返していました。天気予報を注意深く分析しながら7月3日(月)に区民に対して最大限に警戒するよう防災情報を配布しました。かなりの雨が降り注ぎ、地面は水を多く含み、緩んでおり、いつ土砂崩れが発生してもおかしくない状況でした。そして、線状降水帯が発生したのです。自主防災会と連携して公民館に泊まり込み、避難対応などを行いましたが、課題も多くありました。状況に応じた判断が常に求められます。この経験を糧に「命を守る」活動にさらに尽力したいと思います。