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2023/07/18

長崎県東彼杵郡川棚町 地域みんなで考える参加体験型講座を開催 6/25

直木 隆一郎

この度、全国各地で発生しております豪雨災害で被害に遭われた皆様、災害対応に従事されている皆様、心よりお見舞い申し上げます。

2023年6月25日(日曜日)、東彼杵郡川棚町新百津地区の自治会にお招きいただき、防災講座を開催しました。

この地区は、人口約1万3,000人の川棚町のうち、高齢化率が一番高く、2021年8月には土砂災害を経験した地域でもあることから、自治会役員の皆様の声から生まれた講座でした。どんな講座ならばより理解してもらえるのか、少しでも「自分事」として行動に移してもらえるのか関係者で検討を重ね、参加体験型講座の準備を進めました。

講座当日は雨で足元が悪いにも関わらず、30名近くの住民の皆様が参加され、講座はスタート。

前半のテーマである「非常持出袋」の必要性を解説したのち、テーブルごとに話し合いながら「非常持出袋」を作ってもらいます。準備しておくと便利なもの、新たに購入しなくともすでに持っているものを転用・活用することで備えのハードルが下がることも伝えることができました。

また、グッズの中に賞味期限の切れた備蓄食料品を紛らせていたことで、賞味期限の確認を忘れがちになることや「ローリングストック」についても説明しました。

後半は、生活している川棚地区の白地図を使ってのDIG(図上訓練)を行いました。

町が発行している「ハザードマップ」では想定されていない場所で冠水していたことなど、この地域で暮らしている人にしか分からない情報が活発に出されました。

3世代に渡る参加者のおかげで、お互いの情報や視点の違いも共有でき、大雨が降りだしてからの避難行動では、間に合わない可能性が大きいことを疑似体験できたようです。

自治会役員の方々もここまで盛り上がる講座になることは予想外だったようで、また近いうちに計画をしたい、という嬉しい感想をお寄せくださり、防災士冥利につきる講座となりました。

九州ではこれから秋にかけて、さらに風水害の危険が高まります。すでに被害を受けている地域の復旧・復興に尽力しながら、防災・減災意識の向上にもより一層努めた活動を行っていきます。